帰ってきたブログ生活(2nd)

昔→PMDD闘病記 今→書きたいこと何でも書く雑記ブログ

3月8日は国際女性デーです

ミモザを買ったり何か美味しいものを買って食べたり特別なことは何一つしないけど3月8日は必ず新聞を読むようにしている。
生涯賃金の格差、管理職比率の推移、正規雇用比率…男女間の格差について何でも書かれている。記事中の「日本女性の問題を考えるのは自分の母、妻、娘の未来を考えることと同じ」といった一言がすごくよかった。

男女格差の話をお取り上げられるのもそうだが、ホルモンバランスとそれによる病気について語られているのが嬉しいというか、悩んでいるのは私だけではない安心感が得られる。国連が定めた国連女性デーの存在を知ったのはここ数年のことだが、私が気にするようになる前から生理からくるホルモンバランスが起こす健康問題のことを取り扱ってたかもしれない。
本当に今は情報がたくさんあってインターネット環境があれば誰でもアクセスできるほどオープンだ。その情報を当時困っていて右往左往するしかなかった私だって欲しかったのにと羨み妬むくらいに。情報がありすぎて疲れてしまったり、デマが平気で訂正なしで拡散されてしまうこともあるけれど、何も知らなくてごく限られた人しか情報にアクセスできないよりはマシである。

PMDDと医師から正式に診断を受けなおも正社員として働いていた私は当時の上司に説明しても「(当時流行った)PPAPみたいだね」と茶化され適当に流された嫌な記憶がある。普段からミソジニーの強い男性だったしそんな人間に頑張って説明するだけ無駄だったと今となっては思うが部下を持つ管理職の振る舞いとして至極残念な対応である。ネット上ではなくリアルの人間関係で私と同じようにホルモンバランスの乱れによる精神不調で悩んでいる人は見つからなかったし、それが本当につらくて仕事を辞めたことを両親にも良い顔をされず孤独はどんどん深まるばかりだった。

PMDDで正社員を辞めたあの頃の私からすれば、こんなに取り上げられるようになって周知されていくのがとても嬉しいし勇気が出る。周囲の理解など私は正直期待してないし自分のことはひとりで何とかするんでどうでもいいが、昔の私のように最善策も分からずひとりで悩み苦しみ行き当たりばったりで仕事を辞める人が少しでも減ることを願うばかりだ。これからも是非この取り組みを続けてほしい。
まあ3月8日だけでなく日頃からホルモンバランスとそれによる不調について色んなところでもっと取り上げられるべきだが。
ホルモンバランスによる不調の治療で使われる低用量ピルがいつまで経っても保険適用されず高価なのは「女の痛みなんか大したことない。いっちょ前に男と肩並べて仕事なんかしてないで子どもを産め」という日本社会の隠す気のない本音だと私は受け取っている。

先月読んだ本が今日の国際女性デーにとても合った内容だと思うので紹介しておく。

写真左「なぜ共働きも専業主婦もしんどいのか(中野円佳)」
www.php.co.jp
夫の転勤が決まったら付き添うため一旦キャリアが途切れることになる共働きの女性と、夫に嫌われたら生活が終わる専業主婦のしんどさを様々な家庭の夫婦にインタビューした一冊。もはやルポ。

写真右「男性中心企業社会の終焉(浜田敬子)」
books.bunshun.jp
夫が長時間働き、妻が家庭を守る日本の長く変わらない家族観によって現在の経済状況に陥ったことを分かりやすく解説している一冊。
「どうせ女は仕事を辞めるから医者になってもしょうがない、入試の点数操作は問題ない」といった社会問題一切無関心ツイートを平気でリツイートしたネット上で10数年の付き合いだった男性をブロックしたのは何も間違いではなかったとこの本で確信が持てました。入試点数操作問題にも当然触れていて、女性が仕事を辞めたり女性管理職が少ないのは個人のやる気や能力(!)の問題じゃなくてほとんどは家に専業主婦がいて長時間どこでも働ける男性前提の労働環境に問題があるんだよなあ。
日本の企業が今後どんな取り組みをすれば業績や定着率が伸びていくかが分かってとてもおススメです。

前にあげた「ルポ 貧困女子」の感想記事で日本女性の生きにくさとかだいたい私の言いたいことは書いてある。女性の貧困の見えにくさ、母でも妻でもない「女性」がいかにひとりの人間として国から見てもらえてないかが分かるよ。
xixnxgx.hatenablog.com

日本男性にだってつらいことはたくさんあるとは存じますがそれは11月19日の国際男性デーで是非やってください。

男性だの女性だの性別二元論の強化じゃないの?と思った方、3月31日は国際トランスジェンダー可視化の日、7月14日は国際ノンバイナリーデーです。お祝いしましょう。